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ちなら(膣ナラ)とは?膣から空気が漏れる原因と対処法
自分で出したいと思っていないにもかかわらず、膣から「プッ」と音が鳴った経験がある人もいるでしょう。「スタジオでヨガのポーズを取っているときに鳴った」「彼氏とエッチしている最中に空気音が出た」など、膣音に悩みを持つ女性は少なくありません。お尻からではなく膣から出た音なのに、周囲にはそのことが分からないため、「おならをしたと思われているのでは…」と恥ずかしい思いをすることもあるでしょう。
当記事では、ちならが鳴る原因と対処法を解説します。運動中や性行為中など、ちならの音に悩んでいる場合は、女性器周辺を鍛えてちならを防止しましょう。
1.ちなら(膣ナラ)とは?
ちなら(膣ナラ・マン屁)とは、膣に入っている空気が漏れたときに響く音のこと。おならのように「プーッ」「プスッ」とした音がすることから、「膣」と「おなら」をかけて「ちなら」と一般的には呼ばれています。ただし、生理現象であるおならは自分で我慢することができても、ちならは自分でコントロールすることができません。
お腹に力を入れたときや、逆転から元の体勢に戻ったとき、セックスの体位でバックをしたときなど、膣に入り込んだ空気が漏れやすくなったり、膣に多くの空気が取り込まれたりした場合に、ちならは鳴る傾向にあります。
2.ちならが鳴る4つの原因
ちならが鳴るのは、骨盤底筋群が関わっていると言われています。骨盤底筋とは、恥骨・尾骨・坐骨の間に存在する筋肉の総称です。尿道や肛門周辺の動きを制御したり、内蔵を支えたりする役割を持っており、骨盤底筋の動きが悪くなるとちならは出やすくなります。ここからは、ちならが鳴る原因を4つ説明します。
2-1.加齢により筋肉が衰えている
骨盤底筋の筋力は、年を経るごとに衰えやすくなります。高齢になって骨盤底筋が衰えるのは、筋肉を構成する筋繊維数が減少し、筋繊維が萎縮して筋肉量が落ちるのが原因です。個人差はありますが、20代の筋肉量を基準にすると、70代では30%ほど筋肉が減ると言われています。
また、膣内の粘膜のコラーゲンが減少することも、骨盤底筋が衰える理由の1つです。顔と同様、膣内のコラーゲンも加齢とともに減る傾向にあります。コラーゲンは、ハリや弾力を保つのに重要な成分です。コラーゲンがなくなると、膣壁のヒダが平らになって膣圧が低下し、ちならが出やすくなると考えられています。
2-2.運動不足で筋肉が弱まっている
70代などの高齢ではないのに、ちならが頻発するのは、運動不足によって骨盤底筋の筋力が低下している恐れがあります。骨盤底筋の筋力は、運動の有無で変わります。腹筋や背筋を鍛えると筋肉が付くように、骨盤底筋も鍛えなければ筋力を維持できません。
骨盤底筋の筋力が落ちると、尿道や膣を締めたり、膀胱や子宮などの臓器を正しい位置に保ったりすることは困難です。その結果、膣がゆるんでしまい、空気が漏れやすい状態となります。とはいえ、骨盤底筋は自分の意思で動かせない筋肉も多く、トレーニングは簡単ではありません。
2-3.腹圧のせいで筋肉を傷めている
お腹に力を入れると骨盤底筋に負荷がかかり、筋肉が傷むため、膣がゆるみやすい状態となります。腹圧のかかる日常動作には「咳やくしゃみをする」「重いものを持つ」「便秘でいきむ」「上にあるものを上体を反らして取る」「体を折り曲げて下のものを取る」などが挙げられます。また、長時間・長距離のランニングや、間違った方法での腹筋も、骨盤底筋を傷めかねません。
一見何気ないような仕草でも骨盤底筋の損傷につながることがあります。傷んだ骨盤底筋は短期間で修復するとは限らないため、骨盤底筋を傷つけない過ごし方が重要です。
2-4.出産を経て膣がゆるんでいる
妊娠・出産に伴う膣内の変化が、ちならの出やすい状況を作ることもあります。妊娠中は子宮が大きくなって重くなり、またホルモンバランスも変わりやすいため、骨盤底筋はゆるみやすい状態です。さらに、分娩時は赤ちゃんの通り道である軟産道や骨産道が開き、骨盤底筋のゆるみも大きくなります。
基本的に、ゆるんだ骨盤底筋は産後に徐々に元に戻りますが、中には産後から時間が経っても骨盤底筋のゆるみが完全に解消されない人もいます。また、更年期になってから、妊娠・出産で受けた骨盤底筋のダメージがちならとして表れる可能性もあります。
3.ちならの予防方法4選
ちならが鳴るのを自分で制御することはできなくても、骨盤底筋を鍛えることで、ちならを未然に防ぐことが可能です。骨盤底筋の筋肉量は、一朝一夕では増えません。毎日少しずつでも骨盤底筋の筋トレや膣トレーニングを続け、骨盤底筋を鍛えましょう。ここからは、運動が苦手な人でも取り組みやすいちならの予防方法を4つ紹介します。
3-1.立ったまま膣をギュッと引き締める
立ちながら肛門付近に力を入れるだけで、骨盤底筋を鍛えることが可能です。歯磨きをしているときや皿洗いをしているとき、電車に乗っているときなど、普段のルーティンに組み込めば、筋トレを簡単に継続できるでしょう。下記は、1日に10回×3セット行うようにしてください。
<やり方>
| (1) | 両足のかかとを引っ付けた状態で、つま先を90度に開く |
|---|---|
| (2) | 息を一度吐き切る |
| (3) | 息を吸いながら、内ももを合わせるように肛門にギュッと力を入れる |
| (4) | (3)の状態を5秒以上キープする |
3-2.ケーゲル体操を取り入れる
ケーゲル体操とは、1940年代にアメリカの産婦人科医が考案した骨盤底筋体操です。ちなら防止策になるだけでなく、尿漏れにも効果があると言われています。基本的には仰向けで行いますが、リラックスできるのならデスクワーク中に座っている姿勢やうつ伏せでテレビを見ている姿勢でもOKです。下記は、1日に10回×3セットを目標にしましょう。
<やり方>
| (1) | 仰向けに寝て、両ひざを楽な位置に曲げる |
|---|---|
| (2) | 息を吸いながら肛門・膣を締め、4~5秒キープする |
| (3) | 肛門・膣を締めた状態をゆるめ、4~5秒リラックスする |
3-3.スクワットで筋肉を鍛える
スクワットは、お尻や太ももなど、下半身を中心に鍛えられる筋トレです。骨盤底筋を集中して鍛えたいときは、通常のスクワットではなく、足を大きく広げるワイドスクワットがおすすめです。難しい動作ではないため、運動が苦手な人でも取り組みやすいでしょう。下記は、1日に20回×3セットを目安に行ってください。
<やり方>
| (1) | 両足を肩幅より大きく広げて立つ |
|---|---|
| (2) | ひじを伸ばした状態で、両手をひざに置く |
| (3) | 上体を前傾させて肛門周辺に軽く力を入れ、床と太ももが並行になるまで腰を落とす |
| (4) | 息を吐きながら骨盤底筋を締めて10秒キープする |
3-4.膣トレができるグッズを使う
最近は骨盤底筋を鍛えられる膣トレグッズも販売されています。ボール状やティアドロップ状の「ダンベルタイプ」や、電気刺激を与える「EMSタイプ」、ぶるぶると震える「バイブレーションタイプ」など、グッズの種類はさまざまです。膣トレ初心者には、膣に出し入れしやすい「ダンベルタイプ」がおすすめです。下記ではダンベルタイプの膣トレグッズの使い方を説明しますが、メーカーによって推奨されている手順は違うため、取扱説明書を確認するようにしてください。
<やり方>
| (1) | 膣トレグッズを膣内に挿入する |
|---|---|
| (2) | 普段通りの生活を送る |
まとめ
ちならとは、膣から空気が漏れる現象を指します。ちならが鳴るのは骨盤底筋が関係しており、骨盤底筋の筋力低下や膣のゆるみがちならの主な原因です。骨盤底筋は、加齢や日々の生活習慣だけでなく、些細な行動でも傷つくことがあるため、継続して鍛えることが大切です。
骨盤底筋の筋トレや膣トレは、立ったまま・寝たままなど、比較的簡単に行うことができます。運動に苦手意識がある場合は、膣トレグッズを使うことも一案です。自分に合う方法で骨盤底筋を鍛え、ちなら対策を行いましょう。


